Windows.FAQ - 基礎講座:FDISK コマンドの使い方

Windows9x/Me でハードディスクの領域 (パーティション) を分けるには、fdisk コマンドを使います。 新品でハードディスクを購入した場合も fdisk で領域を作成しないと、フォーマットしてデータを保存することができません。

このページでは、次の項目について手順を示しながら解説します。

なお、Windows 2000/XP に fdisk はありません、[スタート]−[ファイル名を指定して実行] から diskmgmt.msc を実行してディスクの管理を起動してください。
Windows 2000/XP が起動していない状態では、Windows 2000/XP のセットアップを開始し、セットアップ最初のフェーズで領域を作成/削除/フォーマットすることができます。

■ FDISK の起動方法は

  1. Windows9x/Me 起動ディスクで起動します。
    Windows98 起動ディスクの場合、起動後にディスク 1 をセットしなおしてください。
  2. コマンドプロンプトで fdisk と記入して Enter キーを押します。
    A:\>fdisk
  3. 次のメッセージが表示されるので、FAT32 ドライブを作る場合は Y のまま Enter キーを押します。
    FAT16 ドライブを作る場合は、N キーを押したあとで Enter キーを押します。
    (FAT16 ドライブと FAT32 ドライブを任意に作り分けるには、FAT16/FAT32 ドライブを作り分けるにはを参照してください。)
    大容量ディスクのサポートを使用可能にしますか (Y/N)....? [Y]
  4. 以下の FDISK オプションから実行したい操作の番号を入力して Enter を押します。
    (オプションの 5 は、複数ハードディスクが接続されている場合にのみ表示されます。)
    Microsoft Windows 98
    ハードディスクセットアッププログラム
    (C)Copyright Microsoft Corp. 1983 - 1998

    FDISK オプション

    次のうちからどれか選んでください:

    1.MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを作成
    2.アクティブな領域を設定
    3.領域または論理 MS-DOS ドライブを削除
    4.領域情報を表示
    5.現在のハードディスクドライブを変更

    どれか選んでください:[1]

■ 領域の作成とアクティブ領域の設定は

ここでは、何も領域が定義されていないハードディスクに、基本領域 (C ドライブ) および拡張領域を作成し、拡張領域内に論理ドライブを 2 つ (D、E ドライブ) を作成する手順を例に説明します。
  1. FDISK を起動し、FDISK オプションメニューで 1 を入力して Enter キーを押します。
  2. Windows の起動ドライブは基本領域でなければいけないので、最初は 1 を選択して基本 MS-DOS 領域を作成します。
    2 台目のディスクでは基本領域を作らないことも可能です。
    MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを作成

    現在のハードディスク: 1

    次のうちからどれか選んでください:

    1.基本 MS-DOS 領域を作成
    2.拡張 MS-DOS 領域を作成
    3.拡張 MS-DOS 領域に論理 MS-DOS ドライブを作成

    どれか選んでください:[1]

  3. ドライブのチェック後に次の画面が表示されるので、ハードディスク全容量を1つのドライブにする場合は Y を、複数の領域に分割したい場合は N を入力して Enter を押します。(Y を選択した場合は、ドライブのチェック後に ESC キーを押し、PC を再起動してください。)
    今回は複数の領域を定義するので N を記入して Enter キーを押します。
    基本 MS-DOS 領域を作成

    現在のハードディスク: 1

    基本 MS-DOS 領域に使用できる最大サイズを割り当てますか
    (同時にその領域をアクティブにします)(Y/N)..............? [N]

  4. ドライブのチェック後、以下の画面で基本領域に割り当てたい容量を指定して Enter キーを押します。
    基本 MS-DOS 領域を作成

    現在のハードディスク: 1

    ディスクの総容量は 2047 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)
    領域に割り当て可能な最大領域は 2047 Mバイト(100%) です.

    領域のサイズをMバイトか全体に対する割合で(%)入力してください.
    基本 MS-DOS 領域を作ります..................................:[1023]

  5. ESC を押して FDISK オプションメニューに戻り、1 を入力して Enter を押します。
    (アクティブな領域の設定は最後に行います。)
  6. 論理ドライブのコンテナとして拡張領域を作成するために 2 を入力して Enter を押します。
    MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを作成

    現在のハードディスク: 1

    次のうちからどれか選んでください:

    1.基本 MS-DOS 領域を作成
    2.拡張 MS-DOS 領域を作成
    3.拡張 MS-DOS 領域に論理 MS-DOS ドライブを作成

    どれか選んでください:[2]

  7. 拡張領域に割り当てる容量を記入して Enter キーを押します。
    拡張 MS-DOS 領域を作成

    現在のハードディスク: 1

    領域   状態   種類  ボリュームラベル  Mバイト  システム  使用
    C: 1       PRI DOS         1023  FAT32   50%

    ディスクの総容量は 2047 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)
    領域に割り当て可能な最大領域は 1024 Mバイト(50%)です.

    領域のサイズをMバイトか全体に対する割合で(%)入力してください.
    拡張 MS-DOS 領域を作ります..................................:[1024]

  8. 領域確認画面で ESC を押すと、論理ドライブ作成画面になるので、作成した論理ドライブの容量を指定して Enter キーを押します。
    拡張 MS-DOS 領域内に論理 MS-DOS ドライブを作成

    論理ドライブは定義されていません

    拡張 MS-DOS 領域は全部で 1024 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)
    論理ドライブに割り当て可能な最大領域は 1024 Mバイトです.(100%)

    論理ドライブのサイズをMバイトか全体に対する割合で(%)入力してください.[500]

  9. 以後、拡張領域がいっぱいになるまで同じ手順を繰り返し、定義が終わったら ESC で FDISK オプションメニューに戻ります。
  10. アクティブ領域を設定するため、FDISK オプションメニューで 2 を入力して Enter を押します。
    (起動ハードディスクでない場合は、以降の設定は不要です。)
  11. PRI DOS領域の番号 (下の例では 1 ) を入力して Enter を押します。
    アクティブな領域を設定

    現在のハードディスク: 1

    領域   状態   種類  ボリュームラベル  Mバイト  システム  使用
    C: 1       PRI DOS         1023  FAT32   50%
      2       EXT DOS         1024        50%

    ディスクの総容量は 2047 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)

    アクティブにした領域の番号を入力してください...............:[1]

  12. ESC キーを 4 回押してFDISK 終了させ、PC を再起動します。

■ 領域を削除するには

ここでは、例として基本領域と拡張領域が 1 つずつ定義され、拡張領域内に D ドライブが定義されている状態から、すべての領域を削除する手順を例に説明します。
  1. FDISK を起動し、FDISK オプションメニューを表示します。
  2. 領域や論理ドライブを削除するためには 3 を入力して Enter キーを押します。
  3. 論理ドライブを削除しないと拡張領域を削除できないので、3 を入力して Enter キーを押します。
    MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを削除

    現在のハードディスク: 1

    次のうちからどれか選んでください:

    1.基本 MS-DOS 領域を削除
    2.拡張 MS-DOS 領域を削除
    3.拡張 MS-DOS 領域内の論理 MS-DOS ドライブを削除
    4.非 MS-DOS 領域を削除

    どれか選んでください:[3]

  4. 削除したいドライブのドライブレター (ここでは D) を入力して Enter キーを押し、続いてそのドライブのボリュームラベルと確認の Y を入力して Enter キーを押します。
    (他にも論理ドライブが定義されている場合は、同じ手順を繰り返します。)
    拡張 MS-DOS 領域内の論理 MS-DOS ドライブを削除

    Drv ボリュームラベル  Mバイト  システム  使用
    D:  data     1023  FAT32  100%

    拡張 MS-DOS 領域は全部で 1023 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)
    注意! 削除した論理 MS-DOS ドライブのデータはなくなります.
    どのドライブを削除しますか...................................? [D]
    ボリュームラベルを入力してください..........? [data]
    よろしいですか (Y/N).........................? [Y]

  5. ESC キーを押して FDISK オプションに戻ったら、3 を入力して Enter キーを押します。
  6. 論理ドライブが削除されたので、次に拡張領域を削除するために、2 を入力して Enter キーを押します。
    MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを削除

    現在のハードディスク: 1

    次のうちからどれか選んでください:

    1.基本 MS-DOS 領域を削除
    2.拡張 MS-DOS 領域を削除
    3.拡張 MS-DOS 領域内の論理 MS-DOS ドライブを削除
    4.非 MS-DOS 領域を削除

    どれか選んでください:[2]

  7. 続けますか?で Y を入力して Enter キーを押します。
    PC/AT の仕様上、1 つのハードディスクに拡張領域は 1 つしかないので、領域の選択は行いません。
    拡張 MS-DOS 領域を削除

    現在のハードディスク: 1

    領域   状態   種類  ボリュームラベル  Mバイト  システム  使用
    C: 1    A  PRI DOS         1023  FAT32   50%
      2       EXT DOS         1023        50%

    ディスクの総容量は 2047 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)

    注意! 削除した拡張 MS-DOS 領域のデータはなくなります.
    続けますか (Y/N)............................? [Y]

  8. 最後に、基本領域を削除するために、1 を入力して Enter キーを押します。
    MS-DOS 領域または論理 MS-DOS ドライブを削除

    現在のハードディスク: 1

    次のうちからどれか選んでください:

    1.基本 MS-DOS 領域を削除
    2.拡張 MS-DOS 領域を削除
    3.拡張 MS-DOS 領域内の論理 MS-DOS ドライブを削除
    4.非 MS-DOS 領域を削除

    どれか選んでください:[1]

  9. 削除する基本領域の番号を入力し、続いてそのドライブのボリュームラベルと確認の Y を入力して Enter キーを押します。
    (FDISK では複数の基本領域を作成はできませんが、PC/AT の仕様上最大 4 つの基本領域が存在する可能性があります。)
    基本 MS-DOS 領域を削除

    現在のハードディスク: 1

    領域   状態   種類  ボリュームラベル  Mバイト  システム  使用
    C: 1    A  PRI DOS         1023  FAT32   50%

    ディスクの総容量は 2047 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)

    注意! 削除した基本 MS-DOS 領域のデータはなくなります.
    どの基本領域を削除しますか.....................? [1]
    ボリュームラベルを入力してください...............? [   ]
    よろしいですか (Y/N))............................? [Y]

  10. ESC キーを数回押して FDISK オプションメニューに戻ります。

■ マスターブートレコード (MBR) の修復

Linux の LILO を MBR に導入してしまった場合などは、次の手順で MBR のブートプログラムを DOS/Windows 用に書き換えることができます。
マイクロソフトの OS は共通のブートプログラムを使うので、Windows NT/2000 の MBR を修復する際にも fdisk を使うことができます。

なお、この操作を実行しても、MBR オフセット 446 以降に存在するパーティションテーブルは改変されません。

  1. Windows9x/Me 起動ディスクで起動します。
    Windows98 起動ディスクの場合、起動後にディスク 1 をセットしなおしてください。
  2. コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。
    A:\>fdisk /mbr

■ ドライブ状態を表示するには

FDISK オプションメニューから領域情報を表示しても、基本領域と拡張領域だけが表示され、拡張領域内に定義された論理ドライブは別画面に表示されます。PC に装着されたハードディスクすべてのドライブ情報を一覧するには、次の手順を実行してください。

  1. Windows9x/Me 起動ディスクで起動します。
    Windows98 起動ディスクの場合、起動後にディスク 1 をセットしなおしてください。
  2. コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。
    A:\>fdisk /status

■ バッチで領域を作成するには

対話型にオプションを選択するのでなく、バッチファイルなどで領域を作成することもできます。
以下の例では「領域の作成」と同じ領域を作成することができます。
  1. Windows9x/Me 起動ディスクで起動します。
    Windows98 起動ディスクの場合、起動後にディスク 1 をセットしなおしてください。
  2. コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。
    A:\>fdisk 1 /pri:1023
    A:\>fdisk 1 /ext:1024
    A:\>fdisk 1 /log:500
    A:\>fdisk 1 /log:524
コマンドラインオプションの説明は、「ハードディスクの区画をコマンドで作成できますか?」を参照してください。

■ FAT16/FAT32 ドライブを作り分けるには

ひとつのハードディスクに FAT16 と FAT32 のドライブ作りたい場合、通常では「大容量ディスクのサポート」で N と Y を回答し、合計 2 回 FDISK を起動する必要があります。 また、FDISK 起動時に「大容量ディスクのサポートを使用可能にする」で Y にしても、512MB 以下の基本領域や論理ドライブは FAT16 で作成されてしまいます。 FDISK 起動時に、以下のようなオプションをつけることで、ドライブ作成時に FAT16 か FAT32 か選択できるようになります。
  1. Windows9x/Me 起動ディスクで起動します。
    Windows98 起動ディスクの場合、起動後にディスク 1 をセットしなおしてください。
  2. コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。
    A:\>fdisk /fprmt
  3. 通常の手順で、512MB 以下の基本領域や論理ドライブを作成した場合、「このドライブはFAT16が標準設定になっています. FAT32 に変更しますか (Y/N)?」と聞かれるので、Y を入力してください。
    基本 MS-DOS 領域を作成

    現在のハードディスク: 1

    ディスクの総容量は 2047 Mバイトです. (1 Mバイト=1048576 バイト)
    領域に割り当て可能な最大領域は 2047 Mバイト(100%) です.

    領域のサイズをMバイトか全体に対する割合で(%)入力してください.
    基本 MS-DOS 領域を作ります..................................:[300]

    このドライブはFAT16が標準設定になっています. FAT32 に変更しますか (Y/N)? [Y]


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